BBTower様とSN®コネクタを用いた光通信機器の活用について検証
三重県四日市市 – 2024/5/31 - センコーアドバンス株式会社(以下、SENKO)は、同社が開発した次世代小型光通信コネクタであるSN®コネクタをインターフェイスに持つQSFP-DD 400G DR4光トランシーバを、専業型データセンター事業者である株式会社ブロードバンドタワー(以下「ブロードバンドタワー」)に提供、400G伝送の検証を行った。検証はブロードバンドタワーのデータセンターで実施し、CIG社、Accelink社、SourcePhotonics社、3社から提供された光トランシーバを使用した。SENKOとブロードバンドタワーは、データセンターにおける400ギガビットイーサネット(400GbE)技術を活用したネットワーク構築に、SN®コネクタを用いた光通信機器の活用について検証を継続していく。
SN®コネクタ活用の目的・背景
昨今は扱うトラフィックも変化し、インターネットを利用するユーザー数の増加だけでなく、高解像度の動画ストリーミングや、AI基盤の為のネットワークなどの用途も加わり、さらなる高速伝送が必須条件となっている。
また、より高い伝送速度は同時に多くのデータを処理することが可能で、ネットワークのボトルネックを軽減する助けともなる。
ブロードバンドタワー様では、本格的な400GbEのサービス化に先立ち、様々な機器を用いた実験を行っており、SN®コネクタ付ケーブルの活用検証も、その一環となる。
ブロードバンドタワー様検証内容
SN®コネクタは、昨今のデータセンター内で多用されているLCコネクタと同じ1.25mm径のフェルールを使用している超小型2心一括コネクタである。SN®コネクタは既にSFP-DD, QSFP-DD, OSFP, OSFP-XDの仕様にて光コネクタインターフェイスとして採用されている。現在策定済の光モジュールの対応エンジンタイプは、PSM4、SR4、DR4、DR4+、SR4.2となり、帯域幅は400Gである。
今回検証しているQSFP-DDは、MPOコネクタによる8芯一括挿抜ではなく、スイッチ側のポート単位で挿抜可能な、SN®コネクタを4つ合計8芯挿抜できる形状の光トランシーバを用いた。将来、400Gから100Gへのブレイクアウトに関して、SN®インターフェイスのQSFP-DD 400G DR4を使用すれば、MPO-LCカセットやファンナウトコードを使用せずともSN-LCコード4本だけで容易にブレイクアウトが可能となる。その結果、ネットワーク配線全体の接続損失を改善し、コスト削減に繋がる。 SN®コネクタは、MPOコネクタと同様の高密度化を達成しつつ、光学特性、物理特性に優れ、持続可能性のあるデータセンター構築にも寄与できる、コストパフォーマンスの高い光コネクタである。
ブロードバンドタワー Cloud&SDN研究所 所長 西野様コメント
「SN®コネクタは、これからの高速大容量通信における新しいコネクタの一つとして、非常に有望だと思います。LCコネクタと比較して、同じ芯数でも余裕のある挿抜ができるため、信頼性の向上につながることが予想されます。AIなどの大容量かつ安定した品質を必要とするお客様に、高い信頼性の運用を提供できることを期待しています。SN®コネクタのデータセンターへの導入は、パッチパネルの省スペース化が期待できるだけでなく、コード部分の外径が細径で統一化されているため、配線ルートの設計も行い易く、ひいてはデータセンター全体での投資効率を上げることが期待できます。ファンアウトコードの各コードの固定長による余長処理の問題の抜本的解決や、単心研磨による各芯の損失や反射減衰量のばらつきの少なさによる安定的な伝送に期待しています。
また、SN®コネクタのような省スペース・省サイズのコネクタ技術は、世界全体ではプラスチックの利用量の削減からSDGsに貢献できることが望めるでしょう。様々な期待をもって、我々の研究開発ネットワークで利用していきたいと考えています。」
センコーアドバンス 常務執行役員 高野コメント
「この度SNコネクタを使用した次世代ネットワークデザインを、実際に検証させていただける機会を頂き、大変嬉しく思っております。ブロードバンドタワー様をはじめ 、トランシーバのご提供をいただきましたCIG様、Accelink様、Source Photonics様、全てのパートナーの皆様に深く感謝いたします。
SNコネクタが持つ革新的な技術は、ネットワークに拡張性と柔軟性をもたらし、規模と複雑さを増す将来的なDC内光接続において、SNコネクタが有効な選択肢になると我々は考えて います。
今回の伝送検証が、SNコネクタに更なる実績と信頼性を付与する機会となれば、非常に幸いです。」
センコーアドバンスについて ~会社概要~
センコーアドバンス株式会社(本社:三重県四日市市)は世界中に 16 拠点を持ち、世界中のお客様に対してローカルサポートを行う。SENKO Advanced Components (本社:マサチューセッツ州ハドソン)は、1990年代に米国で法人化されたセンコーアドバンス株式会社の100%子会社で、製造-機能評価-販売を一貫体制で行うグローバルネットワークを持つことから、光コネクタのスペシャリストとして内外から高い評価を得ている。累計9億個以上の光コネクタ をグローバルに販売しており、150件以上の特許を保有し、申請中の特許は300件を超える。より詳しい情報に関してはこちらまで センコーコム
ブロードバンドタワーについて ~会社概要~
会社名 株式会社ブロードバンドタワー
所在地 〒100-0011 東京都千代田区内幸町二丁目1番6号 日比谷パークフロント
代表者 代表取締役会長兼社長CEO 藤原 洋
設立 2000年(平成12年)2月9日
URL https://www.bbtower.co.jp/
今後のセンコーアドバンス出展展示会
- Interop Tokyo 2024 2024/6/12(水)~6/14(金) 小間番号4P01
- COMNEXT 2024 2024/6/26(水)~6/28(金) 小間番号2-1
- ケーブル技術ショー 2024/7/18(木)~7/19(金) 小間番号B1-18
千葉市の幕張メッセで開催されるIT総合イベント Interop Tokyo 2024では、SN®コネクタのエコシステムと様々な活用例を展示いたします。SN®コネクタ以外のデータセンター向け製品も展示しておりますので、是非お立ち寄りください。